2016年02月06日

中国丹東の河の国境、陸の国境

中国丹東と北朝鮮の国境の雰囲気を体感した報告。
中国と北朝鮮は、国境の白頭山(中国名:長白山)を水源とする、北方向は豆満江(とまんこう)と、南方向は鴨緑江(おうりょくこう)の2つの河川で、国境を形成している。

丹東国境Rev1.jpg

今回は、鴨緑江沿いの丹東地区の国境で、丹東駅付近から約32km「南」に位置する、鴨緑江中州の北朝鮮の綢緞島(ちょうたんとう)との国境。 そして、丹東駅付近から約23km「北」に位置する、鴨緑江中州の北朝鮮の于赤島(千赤島とも呼ばれる)との国境を見学した。
北朝鮮の于赤島との間の細い流れは、一歩跨いだだけでも国境を越えられそうだということで、「一歩跨」と名付けられ、虎山長城の麓にあるが、ここは観光客が多いので、約1km北へ行った所で国境見学。

千赤島于赤島Rev1.jpg

ホテル前でタクシーを拾い、まずは、丹東から「南」の国境へ行ってみる。
運転手に、行先を書いた紙を渡し、国境を見たいと説明。

行先.jpg

すると、運転手は、まずはタクシーの燃料を補充に行った。

タクシーCNG.jpg

タクシーの燃料と言えば、昔なら、ガソリンですが、今は圧縮天然ガスのCNG(Compressed Natural Gas)で、天然ガスのタクシーでした。 

丹東の街では、左側に鴨緑江を見ながら、「濱海公路」を南下していく。

丹東の街.jpg

約25km南に走ると、今まで左側に鴨緑江があった風景が、変わってくる。 道路の左側に延々と続く北朝鮮との国境の鉄条網。

国境鉄条網1.jpg

国境鉄条網2.jpg

金網の向こう側は、北朝鮮。
黄金坪の看板が見える。黄金坪は、鴨緑江の中州であり、もともとは中国とは離れていたが、鴨緑江上流からの土砂の堆積によって、中国と陸続きとなっている。
この黄金坪は、経済地帯として、中国と北朝鮮の共同開発の工業団地としているが、何も進んでいない。

黄金坪.jpg

付近では、鉄条網にスローガンが掲げてある。
「国境の警備施設を破壊するのは厳禁」、「警察と住民は一緒に国境を建てる」の意味のようだ。

この鉄条網は、Y字形支柱とコンクリート製のT字形の支柱があるようだ。
両方設置されている場所も見受けられる。

2重の鉄条網.jpg

また、鉄条網には、監視カメラのようなものが見られる。

監視1.jpg

監視2.jpg

さらに南下して行くと、左側に鴨緑江が再び現れてくる。

再び鴨緑江.jpg

しばらくすると、「江海湾」の看板が見えてきた。
この「江海湾」は、海鮮レストランであるが、丹東市内から韓国の仁川(インチョン)行きフェリーが出航する丹東港に向かう途中にある漁港の名でもある。つまり、漁港が経営するレストランである。

江海湾.jpg

駐車場には、中国の国旗と北朝鮮の国旗が、掲げられている。数十メートル先の対岸は北朝鮮領。
北朝鮮の漁船と思われる船も見られる。

江海湾2.jpg

思ったよりも、和やかな雰囲気であった。

国境の付近では、看板が掲示されていた。私が見たのは、2種類。

看板文字.jpg

これは、中国語と英語の併記の遼寧省辺海防委員会本部の掲示。辺海防というのは、国境沿岸防衛の意味らしい。
内容は、中国と北朝鮮の国境のお知らせとして、
.1.鉄条網をよじ登り、越えない。 2.物品を国境を越えて投げない。 3.国境の外の人と会話しない、物品を交換しない。 4.軍事設備の写真・ビデオを撮らない。  などの意味らしい。

もう一つは、遼寧省辺海防委員会本部の丹東軍分区の掲示。これは、絵で表し、中国語・ハングル語・英語の併記。

看板絵.jpg

八一(中国人民解放軍)のマーク(軍徽)があり、文化的な国境民になり、調和ある国境を作る。 との表題。
6枚の絵は、

看板絵1.jpg
看板絵2.jpg
看板絵3.jpg

なかなか味のある絵。ここで、北朝鮮からの麻薬、中国からの武器などの取引の禁止が表されているが、具体的なので、実際はありそうな感じがする。
3枚目と4枚目の絵に、中国の国章があるが、これは、「界碑」と呼ばれる中国の国境を示す境界標識である。
このような界碑は、丹東の2ヶ所で見かけた。 鴨緑江断橋の公園と断橋隣の中朝友誼橋の国境検査所。

境界.jpg

ここまでの行程をグーグルの衛星写真の地図で示す。

黄金坪地図Rev1.jpg


今度は、丹東から「北」の国境へ行ってみる。
鴨緑江の河の国境沿いの北朝鮮の雰囲気を見たいので、一歩跨付近に行く。
タクシーの運転手が、「帰りの交通手段としてのタクシーは、ほとんど無い。
丹東(元宝区)から北へ行くタクシーはあるが、北から丹東に戻る車はほとんど無い。」と言うので、運転手に、帰りも付き合ってもらうようにお願い、200元で成立。営業上手な運転手であった。
一歩跨は、虎山長城の近くにあり、けっこう観光地化されていしるし、奥まった所で、道路沿いでは無いので、約1km北へ行った所の「騰翔埠頭」から、北朝鮮の于赤島(千赤島とも呼ばれる)との国境を眺めた。
ここは、人も少なくゆっくりとできた。

騰翔Rev1.jpg

観光地の虎山長城入り口を過ぎて、しばらくすると、右側が鴨緑江になり、道路のガードレール脇に沿って、鉄条網が続く。

丹東北の鉄条網.jpg

しばらくすると、ガードレール脇の鉄条網が途切れた所がある。もっともらしく、監視カメラのようなものが見られる。

騰翔入り口.jpg

ここが、「騰翔埠頭」である。

国境の鉄条網のフェンスを越えて入るのは、初めて。やや興奮する。国境もいいかげん。

鉄条網の外側.jpg

来た道路の方を眺めると、虎山長城が見える。そして、左側は、北朝鮮領の于赤島。

虎山長城方面.jpg

遊覧船はある程度の人数にならないと出発しないので、乗らなかった。これが一人旅のつらいところ。
それで、遊覧船の店員さんに、どこが国境なのか聞いてみた。
すると、さっき眺めていた虎山長城方面の景色で、道路の下のコンクリート壁が、国境とのこと。ほんとかな。
上の道路には監視カメラがあるが、国境を越えて、店を営業してよいものかと思いつつ、疑問が残る。

コンクリート壁.jpg

しばらく、前方の北朝鮮領の于赤島を眺める。
穏やかな景色。

于赤島.jpg

望遠で撮影した風景。畑を耕す人、農耕の牛。民家。望遠鏡で中国側を見る兵士。

畑.jpg
民家.jpg
望遠鏡.jpg

北朝鮮を満喫し、雰囲気を体感した後、丹東に戻る。

すると、虎山長城入り口付近で、1人の女性が相乗り、しばらくして、さらに3人が相乗り。
私は、運転席横に座っているので、良かったが、後ろの座席は4人がひしめき合っていた。これって、定員オーバーでは・・。

タクシー.jpg

最初にタクシーの運転手が、言ったこと。「帰りの交通手段としてのタクシーは、ほとんど無い。北から丹東に戻る車はほとんど無い。」と言った言葉を思い出した。

この運転手、営業上手と言ったが、結構誠実なのでは・・。




posted by kazuohage at 11:16| Comment(0) | 日記
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